塗装が始まった頃から急に、完成にむけて一気に工事が進行していった。それまでは大工工事が主体であったが「左官」「塗装」「造園」と加わり、段々と京町家の姿形が現れてきた。
2月末からは本格的に左官工事が始まった。
1. ハナレ入口はタタキで仕上げる。
山砂利に石灰を加え苦塩(ニガリ)を加えて混ぜる。その後水を加減を見ながらすこしづつ加える。
タタキを作る箇所に入れてゆく。
かなりの量のタタキを撒いてゆくが、萩野さんはその面積ぴったりの量を作るので驚いてしまう。
タタキ用のコテで(普通よりかなり重い)タタイてゆく。
試しに我々もタタカしてもらう。
タタキ終えたら少し遊びを持たせて、「ひふみ石」を置いてゆく。
この後乾燥のため暫く放置する。
2. ミセは敷石を敷くことになり施工の熊倉工務店の好意で倉庫にあった石を使わせてもらう。
ミセに石を敷くため施工の熊倉工務店より敷石が大量に運び込まれる。
ミセの石を敷くレイアウトや実際の工事は今回費用面から左官屋さんにお願いする。
さくあんの萩野さんが石を並べてゆく。
萩野親方が石を上げ、熊倉の原田さんが山砂を撒いてゆく。
ホッカイで石を突いて、高さのバランスを調整してゆく。
3. 坪庭の造作も始まる。

庭の造作は京都景画の木村さんによる。

ハナレの手直しのため狭くなった庭を元々あった石や蹲、なつめをうまく組み合わせて作庭される。
以前からあった「椿」「南天」「もみじ」等を少し移し新たに「馬酔木」「地苔」等で坪庭らしくしていただく。
4.急ピッチで工事は進行してゆく。
3月初めにはミセの間の大工工事用の作業台が撤去されいよいよオモテの工事に入る。
ミセの土間はタタキ仕上げ(強度の関係でコンクリも混ぜた仕上げ)を行う。
タタキが終わると我々夫婦と設計の塩さんとで「ひふみ石」をあちこちおかせてもらう。
工事に参加することにより完成に向けていよいよラストスパートに入っていることが実感できる。
出格子も今回新たに作る。
出格子のピッチや色は家の周辺を見て回り周囲と違和感が無いように設計の塩さんが配慮していた。
出格子にはガラス窓と障子を組み合わせる。
これは建具の仕事だそうです。
3月6日オモテの覆いの2階部分が取られ、美しく仕上がったムシコ窓が現れる。
オモテを通る近所の人もやっと現した京町家らしいたたずまいにふっと足を止めて行くようになる。
完成まで後一息となる。
次回は完成した状況と見学会の模様をお伝えします。

戻る
アンダーフレーム