大工工事が進んできて左官の他には電気工事や厨房などの工事の他に塗装の仕事が入ってきた。塗装の仕事はやはり作事組の「イマエ」さんが新しく建てた柱の古色塗りや板張りにした部分に柿渋を塗る。でも今回、改修の目的の一つである生かせるものはそのまま使うという趣旨の基で僕の知らなかった「洗い」という仕事も併せて行われた。
そしてその「洗い屋」なる仕事をしてくれるのが今江さん。御年71歳のとても元気な職人さんである。しかもうちの改修工事で雑誌の取材とテレビの取材を受けるという多忙さであり今回このページはその報告をしましょう。
「洗い」とは天井や柱、板などの古くなってほこりや汚れを身につけた木を洗い落とす仕事である。今江さんいわく「洗いとは人間が風呂に入るのと同じで、水で洗い、石鹸で体を洗い、湯でその汚れを流すのと同じ事を木にするわけや」とのこと。
天井の洗い
1階ザシキの天井を洗う今江さん。六畳洗うのに約1時間半。まず水で2回洗い、苛性ソーダで洗い、薄い洗剤で洗い、最後にお湯で拭いてゆく。まったく年齢を感じさせない、すばやい仕事振りに感服。スタイルもキャップにアディダスのスニーカーと軽快。しかもバイクで(少し前は600のバイクに乗っていた!)仕事にこられる。
右の写真で使われているのが「藁ボウキ」。道具は何種類もあり「ササラ」は自分で作られている。(TVカメラが仕事を追ってゆく)

洗い終わった天井
左の写真がザシキの天井。「この木は杉の柾で70年位前のもの。もちろん国内の杉。戦前は国内の木だけだった。木が解らんかったら洗いはできひん。」
「ひのき、杉は女性の肌を洗うように、松やケヤキは男の肌を洗うようにするんや。」とのこと。
右が洗い終わった2階のエンの天井。薄暗かった天井板に輝きが戻る。


カウンターに使う古材の洗い
カウンターに使う古材のケヤキも洗ってもらう。まず水洗いし、苛性ソーダで洗い、ササラで洗って木目をだす。ササラで洗うと相当のアクや汚れが出てくる。
木目が美しく出たケヤキはしばらく室内で乾燥させます。

南側外壁の塗装
改修前は京都の町家によくみられる「トタン」が貼ってあった南側外壁も今回の改修で杉板貼りになります。トタンをはがし壁の修復後杉板を貼ってゆく。(12月24日)
年が明けてから杉板に「キシラネコール」を塗り仕上げる。
外観もだいぶ出来上がってきた。



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